春の雪

今日は今年66本目の映画「春の雪」を見る。

おとといは、友人とこの映画を見る約束をしていた。
今日はその仕切りなおし。

幼い頃、名門華族の綾倉家へ預けられた松枝清顕(妻夫木聡)は、綾倉家の令嬢、聡子(竹内結子)とともに育った。
時が経ち、清顕は久しぶりに聡子に再会するが、聡子への恋心を素直に表せずにいた。
やがて聡子に宮家との縁談が持ち上がるが、清顕は目を背けたまま。清顕聡子への愛を自覚したのは、正式な婚約発表の後だった。
天皇の勅許が降りた婚姻と知りながら、清顕聡子に求愛し、聡子もまた、その愛を受け入れていく…。

すでにこの映画を見た人から、「暗くて救いようがない映画だった」とネガティブな感想を聞いていたので、2時間半の長丁場を耐えられるかなぁ、とちょっと不安だった。
とはいえ、そもそも三島作品が明るいはずは無いわけで。
原作は読んでいないのだが、想像していたよりは「酷」ではなかったので、私は幾分救われた感じ。
さらに私も友人も妻夫木ファンなので、まぁビジュアル的にも楽しめるし。

ビジュアルと言えば、やはり撮影のリー・ピンビンの手腕か、カメラワークは美しいなぁと感じた。
「花様年華」も数々のチャイナドレスが美しいのもさることながら、濃厚なラブシーンも無いのに、そこはかとなく色香が感じられる映画だと思う。(実はラブシーンは撮影していたけど使わなかった、という話だけど。)

また、脇を固める俳優陣が、これぞ日本映画みたいな豪華キャストが勢ぞろい。
特に岸田今日子大楠道代若尾文子真野響子、と女優の顔ぶれがスゴイ。

ちなみに多くの男性から非難されそうだが、私は、竹内結子があまり好きじゃないので、ドラマも、映画も、彼女の出演作品はほとんど見ていない。(今回は妻夫木見たさに仕方なく…。)
でも個人的には、この映画の役どころは意外と良かったように思う。

帰りしなに友人が「純文学はこういっちゃオシマイなんだけど、でも結局は清顕の自業自得だよねぇ。」とのたまった。
確かにそうなんだよ。
でもそれを言っちゃあ、この2時間半はまるで意味が無くなっちゃうじゃないのさ。

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