今日は今年70本目の映画「同じ月を見ている」を見る。
幼なじみの恋人エミ(黒木メイサ)の心臓を自分の手で治したい一心で医者の道を歩む鉄矢(窪塚洋介)の前に、7年ぶりに現れたのはもう1人の幼なじみドン(エディソン・チャン)。
ドンはエミの父親の命を奪った山火事事件の犯人として逮捕され、服役中だった…。
エディソン・チャンは今年、「インファナル・アフェア」「頭文字D」「ベルベット・レイン」に続き4度目のご対面。
前3作はいずれも共演者のショーン・ユーの方が好みなので、私にとっては影が薄れてしまうエディソン君なのだが、やはり好みのタイプであることには変わらない。
正直、窪塚君には興味がないので、今回はスクリーンの中のドンちゃんばかりを目で追っていた。
でもこの映画は、ドンちゃんのキラキラ光る純真な笑顔がかえって痛々しい。
そばに座っていた女性は、鼻をすすりながらかなり泣いていたけど、私はここで泣いたら救いようがなくなるような気がして泣けなかった。
(あと手術シーンがかなりリアルで、そういうシーンに弱い私は硬直して泣くどころじゃなかった…。)
その純真な瞳で、何もかも吸収してしまうドンちゃん。
それゆえにドンちゃん自身は、内面に燃えるような激しさを持ち、それが発散されるのが彼の描く絵だったのだろう。
絵をどう描くかはそれぞれの人のスタイルがあって、正解なんてないけれど、私はまだまだ手先だけで描いているのかもしれないなぁと思った。
作業に時間がかかって疲れることはあるけど、ドンちゃんみたいに全身全霊をこめて描きあげて放心状態になることなんて経験、一度も無い。
毎度そんなふうに描いていたらとても絵を続けられないけれど、でも一生に一度くらいはそんな描き方をしてみたいかも。