仕事柄、クレーマーと呼ばれる人々の、ときに奇想天外なその発言を
身に染みてよく知っているので、絶対ああいうふうにはなるまい、
と常に思っている。
そうなると、いざ自分が相手(この場合はお店や企業の人)に
ネガティブなことを伝えたいとき、どうしたものかと悩んでしまう。
で、結局言わずにガマンすることがほとんど。
今日も、歯医者に行ける時間に帰れそうになかったし、
なんだか歯茎の痛みもおさまったような気がしたので、
ガマンしようと一度は心に決めた。
でも、バッグの中の診察券と保険証を見て、今朝の葛藤ぶりを思い出す。
そこで、とりあえず文句を言うんじゃなくて、現状を報告しよう…と
残業時間中に歯医者へ電話をかけてみた。
電話に出た相手に事の顛末を伝えたところ、
「確認します」と言われ、待たされた挙句に電話口に現れたのは張本人。
ご本人「この前、クリーニングした○○です」
(沈黙)
私「あの後、歯茎が痛くて、今、腫れちゃってるんです…」
ご本人「後からですか…」
私「えーと、たぶんブラシが歯茎に当たったんだと思います。
実はあの時、すでに痛かったんです。すみません、すぐ言わなくて」
ご本人「申し訳ありませんでした」
私「そのうち治ると思うのですが、痛みがおさまらなかったら
みていただけますか?」
ご本人「ではご様子みましょう」
私「じゃ、痛かったら伺います」
ご本人「ですので、ご様子みます(たぶん「診ます」)のでご予約を」
私「いや、平日はなかなか行けないので、もしこのまま痛かったら、
直接伺ってもよろしいですか?」
ご本人「ご予約がないとお待ちいただくことになりますが?」
ええぃ。
歯茎血だらけにして乗り込んでやろうかッ。
それでも私に「ご予約がないのでお待ちください~」って言うんかい。
ふつうは虫歯治療でも、「もし痛かったら予約なしで直接きてくださいね」
って言うものじゃないかい?
なんだかやりきれない思いでいっぱいになり、同じ歯医者に通っている
近所の友人に、メールで愚痴ってみた。
そうしたら、驚愕の事実が発覚!
なんと、友人の返信メールには、
「前々回の時の衛生士が下手で、1週間歯茎の腫れがひかなくて
前回クレームつけたら、その時は丁寧にやってくれた。
もしかして同じ人かなぁ」
と書かれていたのである。
特徴を答えたら、おそらく同じ人らしい。
っていうか、そんな衛生士さんがたくさんいても、逆に困るけど。
友人いわく、
「なんとなく、性格雑そうで、あの仕事向いてなさそうだから
そのうちいなくなるかもね」
って、確かにそうなのだ。
器具は私の胸の上に置くし、作業をやりやすくするためか、私の頭頂部に
自分の体をぐいっと押し付けるし、とにかく痛い以外にも、
「なんじゃ、こりゃ」なことがいっぱいあったんである。
おそらく被害者はもっといるに違いないと思うが、少なくとも1回私の友人に
クレームつけられてるんだから、もっと誠心誠意謝るとか、そもそも
私のクリーニングの時はもっと丁寧にやるとか、そういうの無いのかしらねぇ。
「次回、やってもらう前にもう1回クレームつけたほうがいいよ」と
友人からアドバイスをもらったので、8月は心して臨みます