今年24本目の映画「ヴィヨンの妻」を見に行った。
松たか子演じる佐知は、美しくて魅力的な女性だけど
一方で「したたか」という言葉がいやに似合う。
破綻した生活を送る夫との生活は、ハタから見れば
不幸に満ち満ちているように思えるけど、
実は彼女は、すべてのことに計算ずくで、そんな人生を
楽しんでいるのかもしれない。
ちなみに、小説家の大谷の破綻ぶりは極端だけど、
よーく考えてみれば、どの登場人物もあんまりマトモじゃない。
でも、だからこそ彼らの人間模様が面白くもあり。
大谷と佐知が住む街が、実家のあたりだったので、
個人的には、昔の中央線はこんな感じだったのかな、
と思いを馳せることができて興味深かった。
料理が美味しそうだなぁと思ったら、やっぱり
エンドロールに飯島奈美さんの名前が。
モツ煮は、そんなに好物ではないけど、
佐知の働く椿屋のモツ煮は、客のおっさん達ならずとも
ちょっと箸をのばしてみたい!と思わせる一品でした。