森田くん

先週末、いつものマッサージ屋に行ったら
担当してくれたのは「森田くん」だった。

ちなみに彼の名前は森田ではない。
草野マサムネ似だから、「マサムネくん」なのと同様、
V6の森田剛似だから、「森田くん」(もしくは「剛くん」)。
私と友人だけが勝手にそう呼んでいる。

「森田くん」は色黒、長髪のイマドキっぽい男の子で、
たまに私服姿を見かけることがあるけど、
とってもマッサージ師さんには見えない。

んで、その「森田くん」、若さゆえか、それとも性格か、
発言がなかなかユニーク。

私は首肩のコリがかなりひどい。
若い男子とはいえ、揉むのにかなり力がいるはずなので、
以前、「いつも硬くてすみません」と言ったら、
「(私をマッサージした後は)帰ってからよく眠れるんスよ」
と真顔で言われたり。

また、ある時は
「(私を初めて担当した時に)
マッサージの仕事に就いて、初めて、
こんなに女性を強くマッサージしていいのかって
けっこう悩みました」と言われたり。

毎週日曜の一番遅い時間帯に来店する私に
「疲れためこんでから、来るんスよね」
と言ってみたり。
(確かに、「できるだけお休みの最後に
来たいんですよねぇ。」と言ったことはあったけど…。)

先週は、いつもよりはコリがひどくなかったので、
「森田くん」の力ずくのマッサージに
少し体が引いてしまったら、
「あれ、今日は底ナシじゃないんスね」
と言われた。

そうそう、なぜか「森田くん」は、
かなり強い力でマッサージしていても、
「きいてますか?」としつこいくらいにたずねてくる。

先週、その謎がようやく解けた。

マッサージ後に彼がひと言、
「肩コリってけっこう前からなんですか?
自分、肩がこったことがないんで、
よく分かんないんスよね。」

あぁ、だから、いつも必死にたずねてくるのかぁ。
と思ったら、何だかおかしくなって
「え?いつも分かんないでもんでるんですか?」
と笑いながらたずねたら、
「なので、きいてるとかきいてないとか、
どんどん言ってください」
と言われた。

ふふふ、かわいいとこあるじゃーん。
と思ったのもつかの間、
「でも、毎週マッサージ行くと
けっこうお金かかりますよね?
自分なら焼肉のほうがいいっス!」

…いやぁ、キミねぇ。
私が毎週マッサージ来てるから、
キミは焼肉食べられるんだよ。

ま、そんなとこも全部ひっくるめて
「森田くん」は「森田くん」なのであった。

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