連休ど真ん中の9月21日に、秋田県立近代美術館で
開催中の「滝平二郎の世界展」へ。
先月、秋田に来たとき、スーパーにあったチラシを見て、
この展示が9月から始まることを知りました。
滝平二郎といえば、「モチモチの木」や「花さき山」などの
絵本はもちろん、朝日新聞のきりえ連載が懐かしい。
私にとって幼少期からなじみのある画家ですが、
今まで展示を見る機会がなかったので、
今回はどうしても見てみたかった。
開催3日めにして、早くもその願いが叶ったかたちです。
展示内容は、きりえはもちろんのこと、初期の木版画や、
絵本の原画、きりえのデッサンや下絵などが約230点も。
とにかく見ごたえがあって、ついつい見入ってしまい、
さっさと見終えたダンナに「遅い!」と文句を言われる始末。
滝平二郎は茨城出身なのに、秋田に何の関係が?と思ったら、
長年にわたってコンビを組んだ作家、斎藤隆介と出会ったのが
秋田の地だったらしい。
だから「八郎」や「三コ」など、秋田にゆかりある作品が
生まれたわけで。
しかも「八郎」と「三コ」の主人公(どちらも巨人)の
描き方に苦労したエピソードなど、それを知った上で
作品を見くらべてみると、また違った味わいがありました。
図録を買うか、最後まで迷ったけれど、
やはり色鮮やかな彼のきりえにひかれるので、
朝日新聞から出版されている作品集を購入しました。
何十年も前の作品とは思えないくらい、色使いがきれい。
なんだろう、色使いというより、色選びかな。
「あや」の着物に描かれた花の色も、なんら古くささがなく、
今の時代でも充分通用すると思う。
作品集をながめながら、色のセンスでも養いたいです。