今日は今年9本目の映画「博士の愛した数式」を見る。
私は、小学校の時分、「算数」は得意だった。
答えはひとつっきりしかないんだから、間違わないように計算すればゼッタイに大丈夫。
…そう思っていたが、それが通用するのは単なる四則演算までで、そこに公式やら法則やらがからむ「数学」になったら、まったく理解できなくなり、以来「数学」は、私にとってもっとも忌むべき教科に成り下がってしまった。
高校の時も、クラスで限りなくビリに近い点数を取っていた私が、この映画の博士(寺尾聰)のように、数字の神秘的な魅力を語るステキな先生に出会っていたなら、人生は少し変わっていたかも知れない。
少なくとも私にとっては、この映画の中で語られる数字にまつわる話は、どれも本当に興味深くて、何だかワクワクと胸躍る気分だったし、それは博士の家に家政婦としてやってきた杏子(深津絵里)も同じ気持ちだったと思う。
この映画、なかなかよい、との評判は聞いていたけど、私は杏子に自然と感情移入してしまったので、途中だいぶグーッときて、あわてて涙をこらえるはめに…。
それにしても深っちゃんは、やっぱりいいなぁ。
もちろん寺尾聰もよかったけど。
ストーリーは、博士の記憶が80分しかもたないという点が、すでにふつうとは違うけれど、他に何かものスゴい事件が起こったりするわけでもなく、淡々と出来事が語られていく。
でも見終わって何となくあったかい気持ちになれる映画。
ちなみに今日の発見。
昼間、テレビで再放送していた「ズバリ言うわよ」で、女子高生相手にお小言を言ってた茅島成美が、ちょっと感じの悪い家政婦役で登場。
あるシーンで、作者の小川洋子がかなりしっかり映っていた。
意外と出たがりなんだろうか